
個人的には「手記を残す」ことと「出版する」ことは別問題だと思いますが、どうも多くのメディアではこれら2つを混同してるような気がします。
でもこの日のワイドナショーでは、みなさんそのあたりはきちんと整理された状態で意見しているなと感じましたね。
メンバーは東野幸治さん、松本人志さん、ゲストの武田鉄矢さん、坂上忍さん、市川紗椰さんです。また、遺族のコメントを山崎夕貴アナが紹介してくれました。
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遺族のコメント
みなさんにおうかがいしたいんですけども。
神戸連続児童殺傷事件で、少年Aが本を出版されました。
はい。加害男性が手記を出すことを受け、小学6年生の土師淳(はせじゅん)君、当時11歳を殺害された父親の守さんがコメントを出しました。紹介させていただきます。
加害男性が手記を出すということは本日の報道で知りました。
彼に大事な子どもの命を奪われた遺族としては、以前から彼がメディアに出すようなことはしてほしくないと伝えていましたが、私たちの思いは完全に無視されてしまいました。
なぜこのように、さらに私たちを苦しめることをしようとするのか全く理解できません。
先月送られてきた彼からの手紙を読んで、彼なりに分析した結果をつづってもらえたことで、私たちとしてはこれ以上はもういいのではないかと考えていました。
しかし、今回の手記出版はそのような私たちの思いを踏みにじるものでした。
結局、文字だけの謝罪であり、遺族に対して悪いことをしたという気持ちがないことが今回の件でよく理解できました。
もし、少しでも遺族に対して悪いことをしたという気持ちがあるのなら、今すぐに出版を中止し、本を回収してほしいと思っています。
このように綴られています。
松本さんの影響を受けていた
はい。えー松本さん。この事件ほんとにね、衝撃的な事件でございましたし、みなさん覚えてると思うんですけども。
このタイミングで本を出すということについてはどうですか。あの…本の中にも…
僕さっき聞いたんです、本番前に。

ダウンタウンさんのことも…元少年Aは好きでよくテレビを見ていた、コントを見ていたということも書いていて。
なんかあの、いや…っていうかはっきり僕の影響を受けたみたいなことも書いてるんですよ。
でも、あの…ま、受けたんでしょうね。影響受けさすように僕もやってたし。
というのは、いろんな人に影響受けさすために僕は頑張ったし、だから被害者の人にも影響与えたでしょうし、影響受けて今頑張ってる人もいっぱいいるでしょうし。
この人に影響与えてこの人に影響与えないなんてことはできないですから。
この本の出版の是非というか…ほとんどがなぜ出版するのかっていう意見が多数なんですけども。出版についてはどうですか。
ま、被害者のお父さんがここまで言うのなら僕は読まないですね。やっぱり読まん方がいいかなっていう気がしますね。
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表現の自由がわからなくなった
これ聞いた時に、なんかもう表現の自由ってよくわかんなくなっちゃって。
まぁ… 法的にどうなのかということは僕ら素人だからわかんないですけど。

ただ、この件に関して言うと、原作者は少年Aなんでしょうけれども、亡くなられたお子さんも遺族の方々も、もう一方での原作者だと思うので。
なぜその人たちに了解を得ずに初版で10万刷るんだろうってのはさっぱり僕はわかんないです。
ま、担当者の方のオッケーを編集長が出したのかわかんないですけど。
僕がその立場だったら…僕はそんなん無理ですね。そんな勇気ないです。
さ、市川さんはこの事件知ってましたか?
はい、知ってます知ってます。
これを聞いた時に…本出すって聞いた時に、確かに少年事件が多い中、どういう考えに至ったのかは、社会的に確かに気になってる人多いと思うんですけど。
でも実際これ印税が入るのが許せないと、この人に。
うーん。
法的にはね、罪を償ってるから出てきてるわけで、出版に関しても問題ないのかもしれないんですけど。やっぱ感情論としては全く納得ができない。
資料としての社会的価値はある
さ、武田さんはいかがですか。
やっぱり、大変申し訳ないですけど、酒鬼薔薇っていうのが今は30代の男になって何を考えているのかっていうのは、なんかとても…少年たちが犯す犯罪を紐解く上では、やっぱり貴重な意見…例になるのではないかと。
当時の心境とかも書かれてるので…
でもそれって出版する必要あるんですかね。
出版する必要はないかもしれないけど。
ヘタすると、若い子たちが読んだら、俺は助長になりかねないんじゃないかっていう…
若い方への影響も…

そう。それはね、嫌なの。
だから松本さんおっしゃってたように、僕も読む気もないですし。だから「読まない」っていうことしかできないのよ。
僕はすごい興味があるから、読みたいから出してほしくなかったというか。
あれば読んじゃう…
読みたい気持ちがあるから、こんなんだから出してほしくない。なんで出すんやろうっていう。
遺族の方も出すの反対してるから…じゃなんにもこれ直ってないやんって。その書きたい衝動…
なんか資料として残すべきものではあるかもしれんけど。
はいはいはいはい。社会的価値はありますよね。
うーん…
彼の罪はこのあとも続く
僕の思春期だって相当危なかったと思う。相当ね、変なことしてる。
紙一重ですよね。
ほんとに。
その…酒鬼薔薇が30代のどういう男性になってるか知んないけど。
今やっぱり自分の命が惜しいし、いま愛に目覚めていると言ってるんですよ。
で、彼はこれからますます苦しむことになると思うんだ。

きっと彼は名前を変えてどっかで家庭を持って、おそらく奥さんと、そしてやがて子どもも…その時に、子どもをなくした親の気持ち…
それから、本を出したから彼の罪が(和らぐ)という段階ではなくて、彼の罪はこのあとも続くということを、なんか…あるような気がするんだよね俺は。
ごめんなさい、長いしゃべりになったことを。
いいえ、ありがとうございます。
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