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業務停止1ヵ月の懲戒処分
バラエティ番組でも活躍する大渕愛子弁護士が、日本司法支援センターの代理援助制度を利用した依頼人の女性から報酬を受け取ったとして、東京弁護士会から業務停止1ヵ月の懲戒処分を受けました。
私の認識不足が全てだと思っております。あの…当然弁護士であれば知っているべき法テラスのルールに関して、認識していなかったということがですね、非常に大きな問題で。あの…私の、本当に…認識不足が全てだと思っております。

と、あくまで弁護士としての勉強不足が招いた事態であることを強調しました。
さ、えーテレビでも活躍されております大渕弁護士が、業務停止1ヵ月の懲戒処分になったんですけど。ちょっとこの…法テラスってことなんですけども。我々初めて聞くんですけど、説明お願いします。
はい、まずこちらですね。こちらの30代の女性が2010年の10月に大渕弁護士に、離婚した元夫の養育費交渉について依頼を行いました。
そこで大渕弁護士はその依頼人の女性に、「着手金17万8500円と月々の顧問料2万1000円」を請求しました。しかしこの女性、経済的に余裕がなかったため、国の機関であります日本司法支援センターを利用することになりました。
そのためですね、着手金の額は法テラスが決めることになりまして、大渕弁護士に法テラスから支払われたのは「着手金10万5000円と経費2万円」の計12万5000円となりました。
うん。

そこでですね、依頼人に直接報酬を請求することができないことになるんですけれども。大渕弁護士は法テラスが支払った金額の他に、引き受けた際に約束した着手金の差額分と5ヵ月分の顧問料として、女性から17万8500円を受け取っていたということなんです。
うーん。
今回これが非行と指摘して、業務停止1ヵ月の懲戒処分を受けたんですけど。この処分が重いのか妥当なのかとかいろいろ、様々な問題…
犬塚弁護士が解説
わかんないわ俺は。
ちょっと犬塚弁護士。
ここは犬塚さんですねー。
法テラスというのは、司法的な救済を受けたいんだけれども経済的に困窮してる方に、国の方が弁護士費用を肩代わりするというふうなシステムになっているわけです。

国の方が弁護士費用を払うわけですから、弁護士はそれ以上に依頼者の方からいただいてはいけないというルールがあって、それは私どもの世界ではもう常識のレベル…
常識なんですねこれ。
はい、そうですね。
えー大渕弁護士はこの2010年の前までは中国の上海で主に弁護活動をしていたんですけれども。でも知ってて当然であると?
はい。まぁそれに私たちは「このお金はいただいて良いものなのか悪いものなのか」というのを、感覚的にちょっと持ってる人種といいますか、お金に対してはどうしてもちょっとこう過敏なんですが。このお金を受け取っていいのかという問題意識が生まれて良かったはずなんですけれども。ちょっと生まれなかったようです。
それからそれも1つのまぁ…間違いというんですか、認識不足ということもあると思うんですが。もう1ついけなかったのは、返還請求があった時にですね、調べればすぐわかる話なわけですから、返さなければいけないのを、それをしばらく返さなかった…この点もまぁいけないという…
けっこうだらだら放っといたみたいですよね。
そうですね。特にお金に困窮しておられる方なわけですから、きちんとお金は返すべきものは返すべきだったと思いますね。
処分としては厳しい
今回の処分については、4段階で2つめ、2年以内の業務停止ということなんですね?
はい。1ヵ月の業務停止なんです。実は業務停止ということになりますと、実はもちろんこの弁護士だけじゃなくて、他の依頼者の方の業務もできなくなりますので、非常にインパクトが大きいわけです。
はーはーはーはー。

ま、1ヵ月という業務停止は、この事案では重いか軽いかというふうに言われると、私にも割と重いなという印象は持ちます。
ちなみにですね、所属してる事務所の顧問弁護士の橋下徹弁護士も、ちょっとこれは重いと。「今回の案件はちょっと重いんじゃないかと、異議申し立てをすべきであると強く言われております」と、大渕弁護士はおっしゃっておりますと。
で、ちなみにこの「行列ができる法律相談所」のレギュラー弁護士なんですけれども、その前に座っていらっしゃった住田裕子弁護士は「法テラスの中身について知らないということがまず理解できない。通常の弁護士でこういうことをやっている人は極めて少ない。私からすると法外な金額を要求されてる」ということなんですけれども。
そっか。だからその…1ヵ月の停止って、我々にしたら免停ぐらいの感じに思うんですけど。それは一般のドライバーの免停であって。運搬業をしてる人の免停の1ヵ月は相当重いということですよね。
そうですそうです。なおかつ弁護士活動を1ヵ月休むということは、テレビに出てるのは弁護士として出てますから、テレビ出演の方も1ヵ月謹慎…
ていうか、もうテレビ出演は難しいと思うし。東野はすごい親しいんじゃないの?
あの…知っておりまして。プロデューサーに聞くと…でも収録した部分があるんで、コメントはカットするっていうふうにおっしゃってました。
あー。

弁護士としての立場でのコメントですから、コメントはカットするようにもっていきますし、1ヵ月の処分の後、じゃどのようにするのか…
この(法テラスの仕組みの)ことを知らなかったっていうのは、数学の先生でいうと九九を知らないぐらいのレベルの話なんですか?
連立方程式…どれぐらいですか?
と言われても、ちょっと言葉が返せないぐらいの、ちょっと…
えっ?九九ぐらいなんですか?
うーん…もう1つそれは知識というよりも、こう…道徳的な意味っていうんですかね。国から援助…
あー。
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返還拒否の方が問題
古市さんはどう思います?
やっぱりその法テラスって、特に今回の依頼者みたいな、経済的にね、困ってる方の件でこういうことするのはまずいんじゃないですか?

まずいですね。
でもだから、しかも依頼側が…返してくれって言われてもしばらく返さなかった…
ねぇ。
これが何なんですかね。
5ヵ月間ですね。
だから本人は怠慢というか…
返す必要はないというふうに思っておられたようで。ま…弁護士会の方から「これは返さなければいけない」と言ってそれに応じられたということなんですけど。
ま、むしろちょっと、そちらの方が、知識として知ってなかったっていうのはない話ではないんですけど、それ指摘されたのにすぐにお返しにならなかったのはやっぱりいけないと思いますね。
弁護士として言えないこと
えー総裁はいかがですか?この…
あのですね、自分の義姉が弁護士でございまして。
奥さんのお姉さんが?
はい。あと…ま、例の、うちに裁判ウォッチャーが、阿曽(阿曽山大噴火)…いるので。
あ~!
あーはいはい。
ま、いっぱい色んな方からこのお話を聞いたら、なんかその…やっぱ厳しいことは厳しいって言ってました。

処分は?
処分は厳しいって言ってましたね。顧問料が例えば2万とか、本当に困窮してる方からの顧問料2万は、圧倒的に高いって言ってました。
へぇ~。
やっぱ助け合いの会みたいのがあって。やっぱ月々いつでも相談できる…2千円ぐらいだって言ってました。だからいろんな案件がある…ま、もしかしたらですよ、だから、企業弁護をやった後に、その…なんて言うんですか、困窮した方の弁護を急にやるとなると、前は先生とか大企業でもうなんか接待…いろんなこう…持ち上げられてたのが、急に生々しい世界に行って。で、なおかつ面倒らしいんですね、いろいろ細かいことが。
うん。
その人によっての個別対応しなきゃいけないんで。企業弁護やった後に、国選の方もやらなきゃと思ってやった時に、わかってるんだけどやっぱり…
うーん。
ん?って。
そう。ボランティアとわかってるんだけど、ちょっとこのしんどさはって思ったっていうのが…
そういうのは…
いやなんか…私から言えないこと全部おっしゃってくれました笑 ありがとうございます。

あ、犬塚弁護士もそう思う…
なかなか私の立場からはちょっと言えないことを…
言えないですよね?
全部おっしゃっていただきましたね。
じゃ…これでこの話おしまいですよね。
ハハハ笑
弁護士バッジを落とすと
でもなかなかやっぱりテレビ出て弁護士で出演すると、こういうこともあるし…
ただやっぱり厳しいことは厳しい…例えばですね、聞いたんですけど。バッジ。あの…なくされた時があった人がいて。
ほう。
弁護士のバッジ?
そう。すごい大切なので。で、裏に番号があって、わかるようになってるらしいんです。だからその、なくしたっていうことも、官報で報じられるみたいです。

官報って何ですか?
なんかあの…国が出してるというか…
そうです。政府が出してる出版物…バッジの場合にはそれ見せるだけで警察の接見にそのまま素通りできますから。もう大きな力を持ってますので、それをなくすというのはやっぱり大変な問題…
もちろんなくしたことはない…
ないですね、はい。
だからそれぐらい厳しくて、官報でバッとやると、もう…弁護士会の人だけじゃなく司法関係者に全部に伝わりますね。
あーはいはい。
そうすると、もうみんなが「お前バッジ落としただろう」って言われるんです。
へぇー。
それぐらい厳しいんですよ。だからこのこと(大渕愛子弁護士のテレビ出演)は厳しいんじゃないかと思います、はい。
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